あなたにぴったりの牛乳は?

牛乳がわかるQ&A

乳牛の知識

  • 1.乳牛の飼料は何?

    本来、牛は草食動物ですが、草だけでは乳牛として十分な能力を発揮できないため、粗飼料と濃厚飼料をバランス良く与えています。
    粗飼料とは青草、乾草、サイレージ(草やトウモロコシなどをサイロで乳酸発酵させたもの)など繊維質を多く含んだ餌です。牛の第1胃には微生物による特別な消化の仕組みがあり、消化しにくい繊維質も消化して栄養を得ることがで きます。このため、粗飼料はビタミンやミネラルの供給源となり、牛乳の乳脂肪分を高めるといわれています。
    濃厚飼料とは、トウモロコシや大麦などの穀類、油粕、米ぬか、ふすまなど乳牛が好んで食べる餌です。たんぱく質、炭水化物、脂肪など、乳牛の泌乳能力を発揮させる豊富な栄養分を含んでおり、牛乳の無脂乳固形分(たんぱく質・ 炭水化物・ビタミン・ミネラルなど)を高めるといわれています。
    通常、濃厚飼料は数種混合し、栄養バランスの良い「配 合飼料」として与えます。形状も粉末、加熱した固形のペレット、フレーク状とさまざまです。 酪農家は、このように多くの種類の飼料を乳牛の年齢、体重、泌乳量、妊娠、健康状態に合わせ、工夫して与えて います。
  • 2.なぜ乳牛は、草を食べて栄養豊富な牛乳を出せるの?

    大阪府牛乳商業組合

    その秘密は牛の胃にあります。牛の胃は腹部の4分の3を占め、大きく4つに分かれています。
    最も大きいのが第1胃(ルーメン)で、食べた餌はここに蓄えられます。牛は第1、第2胃に入った草を再び口に戻し、1日に6〜10時間くらいかけてゆっくりとすりつぶし、また第1、米ぬか、ふすまなど乳牛が好んで食べる餌です。たんぱく質、炭水化物、脂肪など、乳牛の泌乳能力を発揮させる豊富な栄養分を含んでおり、牛乳の無脂乳固形分(たんぱく質・炭水化物・ビタミン・ミネラルなど)を高めるといわれています。通常、濃厚飼料は数種混合し、栄養バランスの良い「配 合飼料」として与えます。形状も粉末、加熱した固形のペレット、フレーク状とさまざまです。
    酪農家は、このように多くの種類の飼料を乳牛の年齢、体重、泌乳量、妊娠、健康状態に合わせ、工夫して与えています。
    液循環が必要とされ、乳牛は1日に1万Lもの血液を乳房に送っています。 乳脂肪は、全身に蓄えられている体脂肪や揮発性脂肪酸から合成され、乳糖は肝臓に蓄えられたブドウ糖(グルコース)とガラクトースから合成されます。
    ミネラルやビタミンは、第2胃に戻すという、咀嚼・反芻を繰り返します。 第1胃は、いわば「発酵タンク」です。第1胃には微生物や原虫などが大量に生息して、ルーメン発酵とよばれる消化活動を行っています。 第2胃、第3胃は、収縮と弛緩を繰り返し、第1胃の内容物を攪拌したり、移動をコントロールしたりしています。 第4胃は人と同じ機能を持つ胃で、ここで初めて消化液が分泌されて消化が進み、小腸でさらに消化液の作用を受け、微生物体たんぱく質や揮発性脂肪酸なども分解・吸収され、血液を通って全身に運ばれます。
    乳房の乳腺細胞は、血液によって運ばれた栄養成分を使って乳を生産します。牛乳1Lを作るのに400〜500Lの血液中から直接、乳腺細胞内に取り込まれますが、牛の体内でのビタミン合成にも第1胃の細菌が関係しています。

出典

社団法人 日本酪農乳業協会 牛乳・乳製品の知識